【Pauper】墓地利用のススメ
2018年4月27日 Magic: The Gathering墓地を利用するデッキは数多く存在する。複雑なギミックもあれば、単純にフラッシュバックを利用するだけのこともある。
Pauperフォーマットで墓地利用デッキをそれなりの数回してきて、墓地利用デッキとは、という普遍的なこともある程度書けるかと思い、記事にしてみた。
◆墓地を利用する
派手なカードの少ないPauperフォーマットにおいて、
ライフやハンドアドバンテージの量が勝敗に通じるデッキは多い。
《予言のプリズム》などのCIP持ちを《コーの空漁師》で再利用する、
《熟考漂い》《血の署名》などで複数枚カードを引くなど、
コモンだけのフォーマットとはいえ多様な方法がある中で「墓地に落ちたカードを再利用する」という方法がある。
例えばフラッシュバック、不朽、蘇生。
これらは他のカードの補助なくして墓地から直接再利用することができるので、
墓地利用をコンセプトとしていない多くのデッキで利用されている。
(墓地利用デッキを使う場合はフラッシュバック呪文の流行に目を配っておいた方がいい。《虹色の断片》《金切るときの声》《炎の稲妻》など
メジャーなカードへの対策に巻き込まれる恐れがあるからだ!)
《記憶の壁》などパーマネントでありつつ墓地のカードを手札に戻すカードは1枚分のアドバンテージをもたらす。
また、《墓の刈り取り》のように大量から墓地のカードを戻せばその分だけアドバンテージとなる。
探査、スレッショルドは墓地利用の違ったアプローチで、追放した分だけマナコストが軽減されたり、
墓地の枚数が多ければ大きな効果が得られる。墓地のカードをテンポ・アドバンテージに転化している。
ただし、墓地利用をする時の共通の難点として「墓地にカードが存在する」ということが前提条件となる。
当たり前のことかもしれないが、例えばライブラリーにカードが存在しないことはほぼないので、同じコストなら大量にカードを引く方が安定性があるかもしれない。
墓地利用のメリットは何だろうか。私は以下の利点があると思っている。
①コストが軽い
同じ量のカードを引く場合よりもコストが安いことが多い。
フラッシュバックなどで考えてもアドバンテージを得るコストはカードを引く→唱えるのステップを省略して直接唱えるので非常に安いことが分かるだろう。
探査であれば墓地のカードすべてを1マナ発生するカードとして使っているのだから破格である。リアニメイトの有用性は言うまでもない。
②選択肢が広い
ライブラリーの中身はシャッフルされている。
そこから1枚を引いたとき、それは決定打かもしれないし、土地かもしれない。
(占術は引きたいカードを引くための良いアプローチだが、今回の話からは脱線する)
墓地利用をするカードは、墓地の中から任意のカードを回収するものが殆どだ。
《グール起こし》《憑依された沼墓》などのランダム要素があっても構築次第でそれを最小限にすることはできる。墓地の枚数が増えれば選択肢が増える。
《過去との取り組み》は選択肢を増やした上で回収する自己完結したカードだ。
Pauperにはライブラリーからサーチするカードはほぼなく、墓地から任意のカードを回収する手段は無数にある。この選択肢の広さを活かさない手はない。
③1枚刺しが活きる
1枚刺しのカードは通常1度しか使うことができない。
しかし墓地から回収する手段があれば、繰り返し使える可能性が出てくる。
ご存知《幽霊のゆらめき》を主軸にするデッキは、必ずしも《ゆらめき》を4積みする必要がない。
《記憶の壁》が回収してくれるからだ。
(そのため《ゆらめき》デッキには墓地対策が割と有効だ)
では、墓地を有効に使うにはどうすれば良いのか
①墓地を利用するコストを低くする
墓地を利用して出来ることは、大抵手札から唱えても出来ることで、そのコストが手札からプレイするより高くついては意味がない。他のカードで墓地を肥やして《わめき騒ぐマンドリル》をプレイするのに常に5マナを費やしていては、手札から《ファングレンの狩人》を出すのと大差がない。
②墓地を肥やして選択肢を広げる
《サテュロスの道探し》などを使って墓地のカードを増やす(肥やす)ことは、墓地から回収できるカードの種類を増やすことにつながる。
注意が必要なのは、墓地を肥やすこと自体は盤面に全く影響しないということである。
《叫び角笛》は効率の良い墓地肥やしカードだが1枚分のアドバンテージを失う。
いかに選択肢が増えたとしてもそこからカードアドバンテージ、テンポアドバンテージを得なければ意味がない。
また、墓地を肥やすことは墓地対策の効果を上げてしまうことにつながる。頑張って墓地を40枚落としても利用する前に《ボジューカの沼》に追放されてしまっては意味がない。
選択肢を広げるのは楽しいがそればかりでは勝てない可能性が高い。
③繰り返し使えるようにする
使用したインスタント・ソーサリー、生け贄能力をもつパーマネントは墓地に置かれる。つまり、回収する対象になるということだ。
同じ呪文を繰り返し使えることの強さは《転覆》などを見れば分かる。
この極致が《記憶の壁》+《幽霊のゆらめき》+《ムラーサの胎動》で、トロンなどのバックアップを受けて回り始めたこれを止めるのは難しい。
◆墓地利用は計画的に
墓地は大いに利用できるリソースだが、同時に失われやすい。具体的に言うと1マナ以下の効果で全部追放される。
《大祖始の遺産》《ボジューカの沼》《虚無の呪文爆弾》がメジャーな墓地対策だろう。《大祖始の遺産》を除き黒に親和性があるが黒いデッキ以外でも利用可能である。
その効果は墓地のカードを全部追放した上でカードを1枚引く、またはタップインの土地が出る。つまりは殆どテンポやカードのロスがない。
この3枚の存在が墓地利用デッキの戦略を難しくしている。構築の際はその存在を念頭に置かなければいけないだろう。
《大祖始の遺産》
タップで墓地のカードを1枚追放。1マナと生け贄で各プレイヤーの墓地のカードをすべて追放+1枚ドロー。
強いが、隙がないわけではない。墓地の全追放には2マナがかかるが、1マナを残さずに出された遺産はアーティファクト破壊の的である。
仮に1マナが立っていたとしても、アーティファクト破壊を撃つことで不本意なタイミングでの能力起動を強制できるだろう。またタイミングによっては《強迫》などで捨てさせることも出来るかもしれない。
一番厄介なのは、複数枚を同時に並べてタップ能力で延々と墓地を追放されるパターン。アーティファクト破壊を使わない限り、墓地を利用するのは厳しくなる。
《ボジューカの沼》
手札破壊も打ち消しも効かず、マナも使わないある意味最強の墓地対策。
弱点もまた土地であること。
マナベースの一部として換算するとどうしてもプレイするタイミングが早まる。マナスクリューの煽りで1ターン目にプレイされることもしばしば。
逆に言うと《コーの空漁師》などから任意のタイミングで出し入れされると対策が非常に難しい。
《虚無の呪文爆弾》
《大祖始の遺産》と同じく1マナのアーティファクトで、生け贄に捧げると墓地を追放するとともに1ドロー。
大きな違いは起動にマナがかかるかどうか。最高のタイミングで墓地を追放するには《大祖始の遺産》は1マナを立てておく必要があるが、
呪文爆弾はその隙が無い。1ドローを当てにするのであればやはりマナを立てる必要があるが、少なくとも墓地対策としては仕事をする。
とはいえ《遺産》のようにタップ能力で延々と墓地を縛られることはない。早々に切らせてしまえば比較的御しやすいといえる。
◆最後に
Pauperはほかのエターナル環境に比べれば遅い環境だ。墓地利用に関してもそれは当てはまる。
コストを踏み倒して戦場に出す手段は《死体発掘》《発掘》のみで、
他のカードでプレイしなおすには大抵正規以上のコストがかかることになる。
《死せる生》で一気にクリーチャーを戻すこともできないし《戦慄の復活》で1ターン目に勝負を決めることもできない。
キルターンが長いということは墓地対策の脅威にさらされやすいということでもある。
それでも墓地をリソースとして運用する手段はたくさんあるし、そしてそれは楽しいものになるだろう。
では、良い墓地利用ライフを。
Pauperフォーマットで墓地利用デッキをそれなりの数回してきて、墓地利用デッキとは、という普遍的なこともある程度書けるかと思い、記事にしてみた。
◆墓地を利用する
派手なカードの少ないPauperフォーマットにおいて、
ライフやハンドアドバンテージの量が勝敗に通じるデッキは多い。
《予言のプリズム》などのCIP持ちを《コーの空漁師》で再利用する、
《熟考漂い》《血の署名》などで複数枚カードを引くなど、
コモンだけのフォーマットとはいえ多様な方法がある中で「墓地に落ちたカードを再利用する」という方法がある。
例えばフラッシュバック、不朽、蘇生。
これらは他のカードの補助なくして墓地から直接再利用することができるので、
墓地利用をコンセプトとしていない多くのデッキで利用されている。
(墓地利用デッキを使う場合はフラッシュバック呪文の流行に目を配っておいた方がいい。《虹色の断片》《金切るときの声》《炎の稲妻》など
メジャーなカードへの対策に巻き込まれる恐れがあるからだ!)
《記憶の壁》などパーマネントでありつつ墓地のカードを手札に戻すカードは1枚分のアドバンテージをもたらす。
また、《墓の刈り取り》のように大量から墓地のカードを戻せばその分だけアドバンテージとなる。
探査、スレッショルドは墓地利用の違ったアプローチで、追放した分だけマナコストが軽減されたり、
墓地の枚数が多ければ大きな効果が得られる。墓地のカードをテンポ・アドバンテージに転化している。
ただし、墓地利用をする時の共通の難点として「墓地にカードが存在する」ということが前提条件となる。
当たり前のことかもしれないが、例えばライブラリーにカードが存在しないことはほぼないので、同じコストなら大量にカードを引く方が安定性があるかもしれない。
墓地利用のメリットは何だろうか。私は以下の利点があると思っている。
①コストが軽い
同じ量のカードを引く場合よりもコストが安いことが多い。
フラッシュバックなどで考えてもアドバンテージを得るコストはカードを引く→唱えるのステップを省略して直接唱えるので非常に安いことが分かるだろう。
探査であれば墓地のカードすべてを1マナ発生するカードとして使っているのだから破格である。リアニメイトの有用性は言うまでもない。
②選択肢が広い
ライブラリーの中身はシャッフルされている。
そこから1枚を引いたとき、それは決定打かもしれないし、土地かもしれない。
(占術は引きたいカードを引くための良いアプローチだが、今回の話からは脱線する)
墓地利用をするカードは、墓地の中から任意のカードを回収するものが殆どだ。
《グール起こし》《憑依された沼墓》などのランダム要素があっても構築次第でそれを最小限にすることはできる。墓地の枚数が増えれば選択肢が増える。
《過去との取り組み》は選択肢を増やした上で回収する自己完結したカードだ。
Pauperにはライブラリーからサーチするカードはほぼなく、墓地から任意のカードを回収する手段は無数にある。この選択肢の広さを活かさない手はない。
③1枚刺しが活きる
1枚刺しのカードは通常1度しか使うことができない。
しかし墓地から回収する手段があれば、繰り返し使える可能性が出てくる。
ご存知《幽霊のゆらめき》を主軸にするデッキは、必ずしも《ゆらめき》を4積みする必要がない。
《記憶の壁》が回収してくれるからだ。
(そのため《ゆらめき》デッキには墓地対策が割と有効だ)
では、墓地を有効に使うにはどうすれば良いのか
①墓地を利用するコストを低くする
墓地を利用して出来ることは、大抵手札から唱えても出来ることで、そのコストが手札からプレイするより高くついては意味がない。他のカードで墓地を肥やして《わめき騒ぐマンドリル》をプレイするのに常に5マナを費やしていては、手札から《ファングレンの狩人》を出すのと大差がない。
②墓地を肥やして選択肢を広げる
《サテュロスの道探し》などを使って墓地のカードを増やす(肥やす)ことは、墓地から回収できるカードの種類を増やすことにつながる。
注意が必要なのは、墓地を肥やすこと自体は盤面に全く影響しないということである。
《叫び角笛》は効率の良い墓地肥やしカードだが1枚分のアドバンテージを失う。
いかに選択肢が増えたとしてもそこからカードアドバンテージ、テンポアドバンテージを得なければ意味がない。
また、墓地を肥やすことは墓地対策の効果を上げてしまうことにつながる。頑張って墓地を40枚落としても利用する前に《ボジューカの沼》に追放されてしまっては意味がない。
選択肢を広げるのは楽しいがそればかりでは勝てない可能性が高い。
③繰り返し使えるようにする
使用したインスタント・ソーサリー、生け贄能力をもつパーマネントは墓地に置かれる。つまり、回収する対象になるということだ。
同じ呪文を繰り返し使えることの強さは《転覆》などを見れば分かる。
この極致が《記憶の壁》+《幽霊のゆらめき》+《ムラーサの胎動》で、トロンなどのバックアップを受けて回り始めたこれを止めるのは難しい。
◆墓地利用は計画的に
墓地は大いに利用できるリソースだが、同時に失われやすい。具体的に言うと1マナ以下の効果で全部追放される。
《大祖始の遺産》《ボジューカの沼》《虚無の呪文爆弾》がメジャーな墓地対策だろう。《大祖始の遺産》を除き黒に親和性があるが黒いデッキ以外でも利用可能である。
その効果は墓地のカードを全部追放した上でカードを1枚引く、またはタップインの土地が出る。つまりは殆どテンポやカードのロスがない。
この3枚の存在が墓地利用デッキの戦略を難しくしている。構築の際はその存在を念頭に置かなければいけないだろう。
《大祖始の遺産》
タップで墓地のカードを1枚追放。1マナと生け贄で各プレイヤーの墓地のカードをすべて追放+1枚ドロー。
強いが、隙がないわけではない。墓地の全追放には2マナがかかるが、1マナを残さずに出された遺産はアーティファクト破壊の的である。
仮に1マナが立っていたとしても、アーティファクト破壊を撃つことで不本意なタイミングでの能力起動を強制できるだろう。またタイミングによっては《強迫》などで捨てさせることも出来るかもしれない。
一番厄介なのは、複数枚を同時に並べてタップ能力で延々と墓地を追放されるパターン。アーティファクト破壊を使わない限り、墓地を利用するのは厳しくなる。
《ボジューカの沼》
手札破壊も打ち消しも効かず、マナも使わないある意味最強の墓地対策。
弱点もまた土地であること。
マナベースの一部として換算するとどうしてもプレイするタイミングが早まる。マナスクリューの煽りで1ターン目にプレイされることもしばしば。
逆に言うと《コーの空漁師》などから任意のタイミングで出し入れされると対策が非常に難しい。
《虚無の呪文爆弾》
《大祖始の遺産》と同じく1マナのアーティファクトで、生け贄に捧げると墓地を追放するとともに1ドロー。
大きな違いは起動にマナがかかるかどうか。最高のタイミングで墓地を追放するには《大祖始の遺産》は1マナを立てておく必要があるが、
呪文爆弾はその隙が無い。1ドローを当てにするのであればやはりマナを立てる必要があるが、少なくとも墓地対策としては仕事をする。
とはいえ《遺産》のようにタップ能力で延々と墓地を縛られることはない。早々に切らせてしまえば比較的御しやすいといえる。
◆最後に
Pauperはほかのエターナル環境に比べれば遅い環境だ。墓地利用に関してもそれは当てはまる。
コストを踏み倒して戦場に出す手段は《死体発掘》《発掘》のみで、
他のカードでプレイしなおすには大抵正規以上のコストがかかることになる。
《死せる生》で一気にクリーチャーを戻すこともできないし《戦慄の復活》で1ターン目に勝負を決めることもできない。
キルターンが長いということは墓地対策の脅威にさらされやすいということでもある。
それでも墓地をリソースとして運用する手段はたくさんあるし、そしてそれは楽しいものになるだろう。
では、良い墓地利用ライフを。
【Pauper】パウパーCSに参加してきました。
2017年12月26日 Magic: The Gathering
掲題の通り、東京MTGで開催したパウパーCSに参加してきました。
https://twitter.com/_unison_s_g/status/944484078945943552
使用デッキは白黒ペスト。
白のライフ回復と高タフネスのクリーチャーを利用して
黒死病を維持しながらコントロールするデッキです。
レシピは画像の通り。
全5試合について、振り返りも兼ねてレポートしたいと思います。
1戦目 赤単バーン ○ × ○
ライフゲインしつつクリーチャーで殴るデッキなので、ペストが効果薄でも十分相性は良かったです。
最近は火付け射手、熱錬金術士といったバーンによく入るクリーチャーが増えてきているので、ペストが全く効果がないということはなく、むしろそれらのクリーチャーに適切に対処する必要があると思います。
2試合目は《溶鉄の雨》でマナ基盤を攻められて負けたので、手札破壊などでケアする必要はあると感じました。
2戦目 青赤果敢 ○ × ×
火付け射手、熱錬金術士や果敢持ちを並べてドロースペルや火力を連打するデッキ。各クリーチャーにしっかり対処し、ライフゲインが出来ていれば1戦目のようになんとかなる気はしました。
しかし、再び《溶鉄の雨》で出鼻をくじかれた2試合目と、相手の火力の引き(《強迫》で感電破2枚と稲妻2枚がめくれた)および火付け射手を放置したことでマッチを落としてしまいました。
カードを掘り進めていきつつダメージを与えてくる動きは強力で、よく練られたデッキだと思いました。
3戦目 青単フェアリー × ×
伝統と実績の青単フェアリー。《目くらまし》が多めに入っているのが印象的でした。
《黒死病》さえ出してしまえばかなり有利になるので、カウンターを掻い潜る試合に。
1戦目は相手の引きに難があったようですが試合が長びき、対処困難な《尖塔のゴーレム》3枚が出てきてしまう。
《ギルドパクトの守護者》では殴れず《虹色の断片》で防げない状況で、残り5ライフの状態でコーの空漁師に《蒸気の絡みつき》を打たれ、もし対応して《黒死病》でゴーレム諸共吹き飛ばせば勝てる盤面でしたが、勘違いで投了。
2戦目はサイドインの《無効》に悩まされたので、エンチャントでない《墓所のネズミ》は結構重要でした。
4戦目 白黒ペスト ○×
まさかの同型対決。立ち上がりがほぼ同じで互いに「おおっ」と言ったもの。
向こうは《夜の囁き》などのドローや《酷評》などの手札破壊を採用した型。基本的にはあちらの方が手札が多く、マナが伸びていた印象。代わりに、盤面はこちらが分厚かったと思われます。
《ギルドパクトの守護者》がアンブロッカブル+互いの《黒死病》で死なないのでキーになります。《チェイナーの布告》で《ギルドパクトの守護者》を落とすことを意識しました。
ただ、やはり《黒死病》を置いた方が主導権をとれるようで、お互いに1度ずつ先置きして結果引き分けという形になりました。
5戦目 緑黒サクリファイス ○ ○
緑の軽量なPIG持ちなどで《屍肉喰らい》や《葬儀甲虫》を大きくするデッキ。
大きくなる前に《黒死病》を先置きできればほぼ動きを封じられるので、相性的には有利だったと思います。
《象の導き》付きクリーチャーも《未達への旅》であれば誘発されずに追放できるのですが《巨森の蔦》で躱される→《コーの空漁師》で再度戻して再度未達→巨森の蔦で再度躱され(ry を3回繰り返したのがハイライトでした。
以上5試合で2勝2敗1分。ちょうど真ん中の成績になりました。
総合して、非常に楽しくゲームをすることが出来ました。主催のゆにさん、東京MTG様、そして対戦したりしなかったりした参加者の皆さんに感謝です。
https://twitter.com/_unison_s_g/status/944484078945943552
使用デッキは白黒ペスト。
白のライフ回復と高タフネスのクリーチャーを利用して
黒死病を維持しながらコントロールするデッキです。
レシピは画像の通り。
全5試合について、振り返りも兼ねてレポートしたいと思います。
1戦目 赤単バーン ○ × ○
ライフゲインしつつクリーチャーで殴るデッキなので、ペストが効果薄でも十分相性は良かったです。
最近は火付け射手、熱錬金術士といったバーンによく入るクリーチャーが増えてきているので、ペストが全く効果がないということはなく、むしろそれらのクリーチャーに適切に対処する必要があると思います。
2試合目は《溶鉄の雨》でマナ基盤を攻められて負けたので、手札破壊などでケアする必要はあると感じました。
2戦目 青赤果敢 ○ × ×
火付け射手、熱錬金術士や果敢持ちを並べてドロースペルや火力を連打するデッキ。各クリーチャーにしっかり対処し、ライフゲインが出来ていれば1戦目のようになんとかなる気はしました。
しかし、再び《溶鉄の雨》で出鼻をくじかれた2試合目と、相手の火力の引き(《強迫》で感電破2枚と稲妻2枚がめくれた)および火付け射手を放置したことでマッチを落としてしまいました。
カードを掘り進めていきつつダメージを与えてくる動きは強力で、よく練られたデッキだと思いました。
3戦目 青単フェアリー × ×
伝統と実績の青単フェアリー。《目くらまし》が多めに入っているのが印象的でした。
《黒死病》さえ出してしまえばかなり有利になるので、カウンターを掻い潜る試合に。
1戦目は相手の引きに難があったようですが試合が長びき、対処困難な《尖塔のゴーレム》3枚が出てきてしまう。
《ギルドパクトの守護者》では殴れず《虹色の断片》で防げない状況で、残り5ライフの状態でコーの空漁師に《蒸気の絡みつき》を打たれ、もし対応して《黒死病》でゴーレム諸共吹き飛ばせば勝てる盤面でしたが、勘違いで投了。
2戦目はサイドインの《無効》に悩まされたので、エンチャントでない《墓所のネズミ》は結構重要でした。
4戦目 白黒ペスト ○×
まさかの同型対決。立ち上がりがほぼ同じで互いに「おおっ」と言ったもの。
向こうは《夜の囁き》などのドローや《酷評》などの手札破壊を採用した型。基本的にはあちらの方が手札が多く、マナが伸びていた印象。代わりに、盤面はこちらが分厚かったと思われます。
《ギルドパクトの守護者》がアンブロッカブル+互いの《黒死病》で死なないのでキーになります。《チェイナーの布告》で《ギルドパクトの守護者》を落とすことを意識しました。
ただ、やはり《黒死病》を置いた方が主導権をとれるようで、お互いに1度ずつ先置きして結果引き分けという形になりました。
5戦目 緑黒サクリファイス ○ ○
緑の軽量なPIG持ちなどで《屍肉喰らい》や《葬儀甲虫》を大きくするデッキ。
大きくなる前に《黒死病》を先置きできればほぼ動きを封じられるので、相性的には有利だったと思います。
《象の導き》付きクリーチャーも《未達への旅》であれば誘発されずに追放できるのですが《巨森の蔦》で躱される→《コーの空漁師》で再度戻して再度未達→巨森の蔦で再度躱され(ry を3回繰り返したのがハイライトでした。
以上5試合で2勝2敗1分。ちょうど真ん中の成績になりました。
総合して、非常に楽しくゲームをすることが出来ました。主催のゆにさん、東京MTG様、そして対戦したりしなかったりした参加者の皆さんに感謝です。
Twitterで募集した、Pauperの密かに強い(と思われる)カードのまとめです。
ツイートについてはこちらのTogetterまとめを参照いただければと。
http://togetter.com/li/1060486
だいぶ間が空いてしまいましたが後編です。
今回は赤・緑・アーティファクト・多色について見ていきます。
■赤
《血の歌》
墓地を肥やした上で全体パワーを強化。クリーチャーがある程度いる必要がありますが、両方のメリットを受けられるデッキならば破格のパフォーマンスだと思います。
《敏捷なマングース》を使ったスレッショルドデッキなどが考えられます。
《眩惑の凝視》
飛行を持つクリーチャーに1マナ1点の効率で射撃するオーラ。
つける瞬間を狙われなければアドバンテージの回収は容易で、以降もタフネスの低い飛行クリーチャーを牽制し続けることができます。
オーラなので呪禁、英雄的デッキ等との相性も良いです。
「つけられたクリーチャーがダメージを与える」方式なので、接死や絆魂との相性も良いです。
《狩人スリヴァー》
挑発を与えるスリヴァー。白緑のスリヴァーデッキでは難しい、システムクリーチャーの除去を行うことが出来ます。
《横這いスリヴァー》《板金スリヴァー》などのお陰でスリヴァーデッキは戦闘に強く、それを活かす形になります。
赤のスリヴァーはサイズ修正に劣る代わりに面白い能力を持っています。
《大地割り》
互いにパーマネントを1つ生け贄に捧げるソーサリー。《彩色の星》《テラリオン》等の軽く、墓地に置かれることがメリットになるパーマネントを使うことで自分は被害を受けずに使うことができる。相手が土地だけを出している間ならば最速の土地破壊として利用することも出来ます。強力ですが、相手が《彩色の星》を使うトロンや同型の場合は効果が薄い点は対策が必要になります。
《風切るイグアナール》
クリーチャーが墓地に置かれるたびにダメージを飛ばすクリーチャー。
タフネス1と脆いですがパワーは3と高く、相手のクリーチャーを除去しつつ攻撃を通すことでダメージを稼ぐが出来ます。《モグの略奪者》と合わせてゴブリンデッキでの止めとしても採用が考えられます。
《かまどの魔除け》
1マナのインスタント。アーティファクト・クリーチャー除去、攻撃クリーチャーの強化、小型クリーチャーに回避能力を与える3つのモードを選択可能。
基本的には除去としてサイドボードでの採用になります。他にも《エイトグ》《窯の悪鬼》などの攻撃を通す、横に並んだクリーチャーの打点を高める利用法があるため状況に対応しやすいです。
■緑
《夜の力》
全てのクリーチャーに+1/+1、あるいはすべてのゾンビに+3/+3の修整。
《宝石の手の汚染者》《腐敗を導く者》など、ゾンビを横に並べることがメリットになるカードが多いため噛み合っています。ただし、このカードも含めかなりのマナがかかるため一工夫が必要そうです。
《ロフェロスの贈り物》
1マナでエンチャントを複数戻せる可能性があるカード。
印章サイクルなどの使い切りのエンチャントや《神々との融和》などで墓地に置いたエンチャントを戻すなど、しかるべきデッキでは大きなアドバンテージを得られます。
《豊かな成長》などで手札の枚数を確保することも重要です。
《狩りの興奮》
1マナで+1/+2修整を2回、もしくは2マナで+2/+4修整をすることが出来ます。
柔軟性が高く、クリーチャーを守ることに使えばアドバンテージを得られます。
《農芸師ギルドの魔道士》
友好色の能力を持った1/1のサイクル。赤の能力が強力で、クリーチャーにもプレイヤーにも飛ばせる1点火力はフェアリー等を牽制できます。
赤の薄いデッキでも1マナでクリーチャーとして出しておけるので、隙が少ないことも利点です。
《スカイシュラウドの切断獣》
4マナ2/2、もしくは相手に5ライフを与えて0マナ2/2。
マナコストを参照する現出と相性が良く《不憫なグリフ》なら最速で2ターン目にプレイ出来ます。
パワーと色のある0マナクリーチャーはPauperではこれだけなので、クリーチャーを並べることに意味のあるカードとの組み合わせが考えられます。
《ブリキ通りの悪党》
2マナ2/1と攻撃向きの性能に加えて、緑マナを支払えばアーティファクトも破壊できるクリーチャー。
クリーチャーの能力でのアーティファクト破壊としては《鋳鉄かじり》に次ぐスピードで、こちらはしっかりと戦場に残るのが大きいです。
現在のPauperではアーティファクトを利用するデッキは非常に多く、アーティファクト・土地を破壊すればマナ基盤への攻撃も出来ます。対象が見つからない場合でもクリーチャーとしての仕事はできるため無駄がありません。
タイプがゴブリンなので《モグの略奪者》《ゴブリンの女看守》との組み合わせは強力です。
《ブラストダーム》
5/5被覆は強力で、除去の溢れるPauper環境では布告以外にほぼ落とせる除去がありません。
除去耐性が高い、5/5、回避能力はない、ということで《グルマグのアンコウ》との比較ができますが、こちらは最大で3回までしか攻撃できない、4マナと若干コストが高い代わりに墓地肥やしが不要でアンコウの苦手とする青のバウンス、白の除去にも耐性があります。
ブロックされると大幅に打点が落ちるので、ボードクリアをして極力ブロックされないようにすることが重要です。
《桜族の長老》
《不屈の自然》内蔵クリーチャー。戦場に直接出すのでマナを素早く伸ばすことが出来ます。《ムラーサの胎動》や《無惨な収穫》などを利用するミッドレンジ系のデッキではマナ加速として有用だと思います。
《ヤヴィマヤの古老》
墓地に置かれた時に土地を2枚サーチ。生け贄に捧げて1ドローの能力もあるので計2枚分のカードが増えることになります。
《カラスの罪》などを利用した回顧デッキなら、手札に入る土地を有効活用できます。
《クローサの大牙獣》
《ヤヴィマヤ古老》と同様、ドローと土地サーチを同時に行えるカード。
6/5クリーチャーがオマケになる高性能のサイクリング能力持ち。
打ち消しに強いですが、サイクリングだと戦場に直接影響は与えないので即応性に欠けます。
ゆっくりとアドバンテージを稼ぎマナを伸ばしていけるデッキであればかなり強いと思います。
《激情の共感者》でサーチ出来るのは地味ですが大きな利点。
《活力の魔除け》
1/1トークンの生成、+1/+1修整にトランプル、ビーストの再生の3つのモードを選択可能な1マナインスタント。
それぞれのモードでコストパフォーマンスは悪くなく、トークンが出せるので腐る場面は少ないです。
特に呪禁オーラとの相性が抜群で、布告除去を第一のモードで回避、《天上の鎧》で強化したクリーチャーに第二のモードでトランプル付与、《ぬめるボーグル》が相打ちになりそうな時に第三のモードで再生する等、各場面で役立ってくれます。
■アーティファクト
《叫び角笛》
ライブラリーを2枚ずつ、3回削れるアーティファクト。1マナで6枚の効率はなかなかですが、色を問わない、墓地を肥やす手段として見ると破格です。
1枚分のカードアドバンテージを失うのは欠点ですが緑、青などの墓地を肥やす手段が豊富な色に頼らずとも墓地肥やしが出来るため、デッキ構築の幅が広がると思います。
■多色
《魂の操作》
《死者再生》と《本質の散乱》がセットになったカード。両方のモードを同時に選べるためカードアドバンテージを得ることができます。
《除外》が黒くなった代わりに墓地からの回収になったと見ることもでき、青黒アンコウでは墓地を肥やしつつ、貴重なクロックを回収出来るため特に優秀だと思います。
また《熟考漂い》は自分から墓地に置くことが出来るため、通常の青黒コントロールでもアドバンテージ源として利用可能です。
《妨げる光》
キャントリップと条件のついたカウンター。
自分とコントロールするパーマネントが範囲のため防御的ですが《打破》と異なり手札破壊や布告にも効果があるので積みやすいです。
相手の妨害には使えないので、除去や他のカウンターを用意する必要があります。プレイヤーやクリーチャー以外にも有効な《使徒の祝福》のような使い味になるでしょうか。青白の出る、構えるデッキではこちらを選ぶのも良いかもしれません。
《幻霊》サイクル
多色の呪文を唱えると墓地から回収できるクリーチャーのサイクル。
手札の枚数を稼ぐことが出来るため、能動的に捨てる効果と組み合わせて専用のデッキで運用すると強力です。
《野生の雑種犬》が呪文を唱えるごとにパンプアップしたり、《拷問生活》で墓地の多色クリーチャーと交換して唱えてまた回収したりと、様々なシナジーが考えられます。
《エーテル宣誓会の盾魔道士》
瞬速つきの2/2クリーチャー。戦場に出たターンは自身を含めてダメージを受けないため、全体火力への防御やブロック時に特に効果を発揮します。
アーティファクト・クリーチャーを多用するサイボーグ等の白系デッキで活躍が期待できます。
《コーの空漁師》《きらめく鷹》などで戻せば再利用も出来ます。
《暴力的な突発》
続唱つきの全体強化。続唱で2マナ以下の呪文を唱えられるので、+1マナで強化が付いてくると考えるとコストパフォーマンスは悪くありません。
赤緑という色的にもクリーチャーを追加で唱えるのが有効で、何が出るかは分からないものの、速攻クリーチャーならば強化の恩恵も受けつつ展開することが出来ます。
《クァーサルの群れ魔道士》
2マナ2/2賛美に加えてエンチャント、アーティファクト破壊も出来る高性能クリーチャー。
単体でもパワー3で攻撃出来るうえに除去に狙われたとしても1マナあれば置物を道連れに出来ます。
アーティファクト、エンチャントを使用するデッキがかなり増えているので、メインから採用できるこのカードを見る機会も増えるかもしれません。
《朽ちゆくヒル》
自分のライフを犠牲に4/4になれるクリーチャー。緑黒の組み合わせでは貴重な、軽マナ域で頼もしいサイズになるクリーチャーです。
黒のゾンビなので《夜の犠牲》が効かない、《稲妻》なら2ライフでかわせる等除去耐性もなかなかですが《グルマグのアンコウ》と同じく回避能力がないのがネックになります。
オーラなどで補強していきたいところです。
《カミソリひれのハンター》
1点のダメージを飛ばすカードとしては高パフォーマンス。《投火師》のように自身にダメージを入れたりしないので気軽に使っていけます。
タフネス1が不安ではありますが、除去の薄いフェアリー相手には制圧と本体へのダメージを両立できる性能で使いやすいと思われます。
クリーチャータイプがゴブリンのため《ゴブリンの女看守》からサーチしたりと部族シナジーを活かせる可能性もあります。
《水銀の短剣》
タップでプレイヤーに1点+1ドローの能力を付与するオーラ。
アンタップの能力を持つクリーチャーと組み合わせれば高いダメージと大量のドローを出来る可能性があります。
《現実からの遊離》+《旅するサテュロス》コンボに組み込んで無限ダメージ+ドローを狙うもよし、《熱錬金術士》につけて継続的なアドバンテージをとるもよし、と重さに見合ったリターンが期待出来るカードです。
《返済代理人》
2マナ2/2瞬速に、自分のクリーチャーを戻せる能力付き。PauperにはEtBのカードが多く、青白であれば《熟考漂い》《海門の神官》《スレイベンの検査官》などが使いまわせるので強力です。
突然現れてブロッカーになったり、除去回避をした後もクリーチャーとして場に残れるので多芸です。
デッキ全体を自己バウンスやブリンクで固めて、《コーの空漁師》などで戻してさらに使い回すのもあり。
《器用な決闘者》
青白ウィニークリーチャーその2。
先制攻撃と被覆を持つパワー2。呪文での強化は出来ませんが生存性能がウリです。
1/3がいると止まってしまうのは難点ですが、逆に小型クリーチャーやパワー偏重のクリーチャーの攻勢を除去の心配なく止めることが出来るので、防御面での安定感があります。
《エスパーの嵐刃》
青白ウィニークリーチャーその3
多色のパーマネントをコントロールしていると3/2飛行に。
アーティファクト・クリーチャーであることはメリットにもデメリットにもなりますが、《きらめく鷹》や金属術などでメリットとして活用していきたいところです。
《器用な決闘者》が防御的な性能なのに対して、こちらは攻撃に適した性能と言えるでしょうか。
《神格の鋼》
青白ウィニー専用の強化オーラ。
+2/+2修整に加えて絆魂とアンブロッカブルを与えます。
ダメージレースを大幅に有利にしてくれるカードで、しかるべきデッキではフィニッシャーを作ることができるでしょう。
このオーラはサイクルになっていて、1~3マナのものは特に強力なものが揃っています。
色の組み合わせで独自性も出るサイクルなので、
主軸に添えたデッキを組んでみると楽しいです。
思ったより多くのカードが集まりましたが、寄稿いただいた皆さんと
Togetterまとめをしてくれた探査おじさんに改めてお礼をさせていただきます。
ありがとうございました!
来年もよいPauperライフを。
ツイートについてはこちらのTogetterまとめを参照いただければと。
http://togetter.com/li/1060486
だいぶ間が空いてしまいましたが後編です。
今回は赤・緑・アーティファクト・多色について見ていきます。
■赤
《血の歌》
墓地を肥やした上で全体パワーを強化。クリーチャーがある程度いる必要がありますが、両方のメリットを受けられるデッキならば破格のパフォーマンスだと思います。
《敏捷なマングース》を使ったスレッショルドデッキなどが考えられます。
《眩惑の凝視》
飛行を持つクリーチャーに1マナ1点の効率で射撃するオーラ。
つける瞬間を狙われなければアドバンテージの回収は容易で、以降もタフネスの低い飛行クリーチャーを牽制し続けることができます。
オーラなので呪禁、英雄的デッキ等との相性も良いです。
「つけられたクリーチャーがダメージを与える」方式なので、接死や絆魂との相性も良いです。
《狩人スリヴァー》
挑発を与えるスリヴァー。白緑のスリヴァーデッキでは難しい、システムクリーチャーの除去を行うことが出来ます。
《横這いスリヴァー》《板金スリヴァー》などのお陰でスリヴァーデッキは戦闘に強く、それを活かす形になります。
赤のスリヴァーはサイズ修正に劣る代わりに面白い能力を持っています。
《大地割り》
互いにパーマネントを1つ生け贄に捧げるソーサリー。《彩色の星》《テラリオン》等の軽く、墓地に置かれることがメリットになるパーマネントを使うことで自分は被害を受けずに使うことができる。相手が土地だけを出している間ならば最速の土地破壊として利用することも出来ます。強力ですが、相手が《彩色の星》を使うトロンや同型の場合は効果が薄い点は対策が必要になります。
《風切るイグアナール》
クリーチャーが墓地に置かれるたびにダメージを飛ばすクリーチャー。
タフネス1と脆いですがパワーは3と高く、相手のクリーチャーを除去しつつ攻撃を通すことでダメージを稼ぐが出来ます。《モグの略奪者》と合わせてゴブリンデッキでの止めとしても採用が考えられます。
《かまどの魔除け》
1マナのインスタント。アーティファクト・クリーチャー除去、攻撃クリーチャーの強化、小型クリーチャーに回避能力を与える3つのモードを選択可能。
基本的には除去としてサイドボードでの採用になります。他にも《エイトグ》《窯の悪鬼》などの攻撃を通す、横に並んだクリーチャーの打点を高める利用法があるため状況に対応しやすいです。
■緑
《夜の力》
全てのクリーチャーに+1/+1、あるいはすべてのゾンビに+3/+3の修整。
《宝石の手の汚染者》《腐敗を導く者》など、ゾンビを横に並べることがメリットになるカードが多いため噛み合っています。ただし、このカードも含めかなりのマナがかかるため一工夫が必要そうです。
《ロフェロスの贈り物》
1マナでエンチャントを複数戻せる可能性があるカード。
印章サイクルなどの使い切りのエンチャントや《神々との融和》などで墓地に置いたエンチャントを戻すなど、しかるべきデッキでは大きなアドバンテージを得られます。
《豊かな成長》などで手札の枚数を確保することも重要です。
《狩りの興奮》
1マナで+1/+2修整を2回、もしくは2マナで+2/+4修整をすることが出来ます。
柔軟性が高く、クリーチャーを守ることに使えばアドバンテージを得られます。
《農芸師ギルドの魔道士》
友好色の能力を持った1/1のサイクル。赤の能力が強力で、クリーチャーにもプレイヤーにも飛ばせる1点火力はフェアリー等を牽制できます。
赤の薄いデッキでも1マナでクリーチャーとして出しておけるので、隙が少ないことも利点です。
《スカイシュラウドの切断獣》
4マナ2/2、もしくは相手に5ライフを与えて0マナ2/2。
マナコストを参照する現出と相性が良く《不憫なグリフ》なら最速で2ターン目にプレイ出来ます。
パワーと色のある0マナクリーチャーはPauperではこれだけなので、クリーチャーを並べることに意味のあるカードとの組み合わせが考えられます。
《ブリキ通りの悪党》
2マナ2/1と攻撃向きの性能に加えて、緑マナを支払えばアーティファクトも破壊できるクリーチャー。
クリーチャーの能力でのアーティファクト破壊としては《鋳鉄かじり》に次ぐスピードで、こちらはしっかりと戦場に残るのが大きいです。
現在のPauperではアーティファクトを利用するデッキは非常に多く、アーティファクト・土地を破壊すればマナ基盤への攻撃も出来ます。対象が見つからない場合でもクリーチャーとしての仕事はできるため無駄がありません。
タイプがゴブリンなので《モグの略奪者》《ゴブリンの女看守》との組み合わせは強力です。
《ブラストダーム》
5/5被覆は強力で、除去の溢れるPauper環境では布告以外にほぼ落とせる除去がありません。
除去耐性が高い、5/5、回避能力はない、ということで《グルマグのアンコウ》との比較ができますが、こちらは最大で3回までしか攻撃できない、4マナと若干コストが高い代わりに墓地肥やしが不要でアンコウの苦手とする青のバウンス、白の除去にも耐性があります。
ブロックされると大幅に打点が落ちるので、ボードクリアをして極力ブロックされないようにすることが重要です。
《桜族の長老》
《不屈の自然》内蔵クリーチャー。戦場に直接出すのでマナを素早く伸ばすことが出来ます。《ムラーサの胎動》や《無惨な収穫》などを利用するミッドレンジ系のデッキではマナ加速として有用だと思います。
《ヤヴィマヤの古老》
墓地に置かれた時に土地を2枚サーチ。生け贄に捧げて1ドローの能力もあるので計2枚分のカードが増えることになります。
《カラスの罪》などを利用した回顧デッキなら、手札に入る土地を有効活用できます。
《クローサの大牙獣》
《ヤヴィマヤ古老》と同様、ドローと土地サーチを同時に行えるカード。
6/5クリーチャーがオマケになる高性能のサイクリング能力持ち。
打ち消しに強いですが、サイクリングだと戦場に直接影響は与えないので即応性に欠けます。
ゆっくりとアドバンテージを稼ぎマナを伸ばしていけるデッキであればかなり強いと思います。
《激情の共感者》でサーチ出来るのは地味ですが大きな利点。
《活力の魔除け》
1/1トークンの生成、+1/+1修整にトランプル、ビーストの再生の3つのモードを選択可能な1マナインスタント。
それぞれのモードでコストパフォーマンスは悪くなく、トークンが出せるので腐る場面は少ないです。
特に呪禁オーラとの相性が抜群で、布告除去を第一のモードで回避、《天上の鎧》で強化したクリーチャーに第二のモードでトランプル付与、《ぬめるボーグル》が相打ちになりそうな時に第三のモードで再生する等、各場面で役立ってくれます。
■アーティファクト
《叫び角笛》
ライブラリーを2枚ずつ、3回削れるアーティファクト。1マナで6枚の効率はなかなかですが、色を問わない、墓地を肥やす手段として見ると破格です。
1枚分のカードアドバンテージを失うのは欠点ですが緑、青などの墓地を肥やす手段が豊富な色に頼らずとも墓地肥やしが出来るため、デッキ構築の幅が広がると思います。
■多色
《魂の操作》
《死者再生》と《本質の散乱》がセットになったカード。両方のモードを同時に選べるためカードアドバンテージを得ることができます。
《除外》が黒くなった代わりに墓地からの回収になったと見ることもでき、青黒アンコウでは墓地を肥やしつつ、貴重なクロックを回収出来るため特に優秀だと思います。
また《熟考漂い》は自分から墓地に置くことが出来るため、通常の青黒コントロールでもアドバンテージ源として利用可能です。
《妨げる光》
キャントリップと条件のついたカウンター。
自分とコントロールするパーマネントが範囲のため防御的ですが《打破》と異なり手札破壊や布告にも効果があるので積みやすいです。
相手の妨害には使えないので、除去や他のカウンターを用意する必要があります。プレイヤーやクリーチャー以外にも有効な《使徒の祝福》のような使い味になるでしょうか。青白の出る、構えるデッキではこちらを選ぶのも良いかもしれません。
《幻霊》サイクル
多色の呪文を唱えると墓地から回収できるクリーチャーのサイクル。
手札の枚数を稼ぐことが出来るため、能動的に捨てる効果と組み合わせて専用のデッキで運用すると強力です。
《野生の雑種犬》が呪文を唱えるごとにパンプアップしたり、《拷問生活》で墓地の多色クリーチャーと交換して唱えてまた回収したりと、様々なシナジーが考えられます。
《エーテル宣誓会の盾魔道士》
瞬速つきの2/2クリーチャー。戦場に出たターンは自身を含めてダメージを受けないため、全体火力への防御やブロック時に特に効果を発揮します。
アーティファクト・クリーチャーを多用するサイボーグ等の白系デッキで活躍が期待できます。
《コーの空漁師》《きらめく鷹》などで戻せば再利用も出来ます。
《暴力的な突発》
続唱つきの全体強化。続唱で2マナ以下の呪文を唱えられるので、+1マナで強化が付いてくると考えるとコストパフォーマンスは悪くありません。
赤緑という色的にもクリーチャーを追加で唱えるのが有効で、何が出るかは分からないものの、速攻クリーチャーならば強化の恩恵も受けつつ展開することが出来ます。
《クァーサルの群れ魔道士》
2マナ2/2賛美に加えてエンチャント、アーティファクト破壊も出来る高性能クリーチャー。
単体でもパワー3で攻撃出来るうえに除去に狙われたとしても1マナあれば置物を道連れに出来ます。
アーティファクト、エンチャントを使用するデッキがかなり増えているので、メインから採用できるこのカードを見る機会も増えるかもしれません。
《朽ちゆくヒル》
自分のライフを犠牲に4/4になれるクリーチャー。緑黒の組み合わせでは貴重な、軽マナ域で頼もしいサイズになるクリーチャーです。
黒のゾンビなので《夜の犠牲》が効かない、《稲妻》なら2ライフでかわせる等除去耐性もなかなかですが《グルマグのアンコウ》と同じく回避能力がないのがネックになります。
オーラなどで補強していきたいところです。
《カミソリひれのハンター》
1点のダメージを飛ばすカードとしては高パフォーマンス。《投火師》のように自身にダメージを入れたりしないので気軽に使っていけます。
タフネス1が不安ではありますが、除去の薄いフェアリー相手には制圧と本体へのダメージを両立できる性能で使いやすいと思われます。
クリーチャータイプがゴブリンのため《ゴブリンの女看守》からサーチしたりと部族シナジーを活かせる可能性もあります。
《水銀の短剣》
タップでプレイヤーに1点+1ドローの能力を付与するオーラ。
アンタップの能力を持つクリーチャーと組み合わせれば高いダメージと大量のドローを出来る可能性があります。
《現実からの遊離》+《旅するサテュロス》コンボに組み込んで無限ダメージ+ドローを狙うもよし、《熱錬金術士》につけて継続的なアドバンテージをとるもよし、と重さに見合ったリターンが期待出来るカードです。
《返済代理人》
2マナ2/2瞬速に、自分のクリーチャーを戻せる能力付き。PauperにはEtBのカードが多く、青白であれば《熟考漂い》《海門の神官》《スレイベンの検査官》などが使いまわせるので強力です。
突然現れてブロッカーになったり、除去回避をした後もクリーチャーとして場に残れるので多芸です。
デッキ全体を自己バウンスやブリンクで固めて、《コーの空漁師》などで戻してさらに使い回すのもあり。
《器用な決闘者》
青白ウィニークリーチャーその2。
先制攻撃と被覆を持つパワー2。呪文での強化は出来ませんが生存性能がウリです。
1/3がいると止まってしまうのは難点ですが、逆に小型クリーチャーやパワー偏重のクリーチャーの攻勢を除去の心配なく止めることが出来るので、防御面での安定感があります。
《エスパーの嵐刃》
青白ウィニークリーチャーその3
多色のパーマネントをコントロールしていると3/2飛行に。
アーティファクト・クリーチャーであることはメリットにもデメリットにもなりますが、《きらめく鷹》や金属術などでメリットとして活用していきたいところです。
《器用な決闘者》が防御的な性能なのに対して、こちらは攻撃に適した性能と言えるでしょうか。
《神格の鋼》
青白ウィニー専用の強化オーラ。
+2/+2修整に加えて絆魂とアンブロッカブルを与えます。
ダメージレースを大幅に有利にしてくれるカードで、しかるべきデッキではフィニッシャーを作ることができるでしょう。
このオーラはサイクルになっていて、1~3マナのものは特に強力なものが揃っています。
色の組み合わせで独自性も出るサイクルなので、
主軸に添えたデッキを組んでみると楽しいです。
思ったより多くのカードが集まりましたが、寄稿いただいた皆さんと
Togetterまとめをしてくれた探査おじさんに改めてお礼をさせていただきます。
ありがとうございました!
来年もよいPauperライフを。
Twitterで募集した、Pauperの密かに強い(と思われる)カードのまとめです。
ツイートについてはこちらのTogetterまとめを参照いただければと。
http://togetter.com/li/1060486
DNでは自身の評価も交えて書いていこうかと思います。
評価のつけられないカードについては記載できていないので
補足等いただければ大変嬉しいです。
前編として白・青・黒の3色について紹介していきます。
■白
《グリフィンの乗り手》
グリフィンがいると4/4飛行。Pauperに存在するグリフィンのほとんどは3マナ以上で、
ウィニーデッキを組むのは難しいですが《ヴェリズ・ヴェルの翼》ですべてのクリーチャータイプを得れば
7/7飛行として攻撃することもできます。
《ルーン刻みの鍾乳石》などの継続的な強化手段も併せて、多相デッキの可能性を感じさせてくれます。
《ギルドパクトの守護者》
Pauperではそこそこ使われているクリーチャーですが、
環境の高速化や布告除去の隆盛で使用率が下がっていました。
多色も出来る環境になったとはいえ除去は単色のカードがメインで、
全体除去も含めた除去への耐性は健在です。
無色の装備品や《アルマジロの外套》などの多色オーラと併用することで
現環境でパワー負けしないフィニッシャーを作ることができます。
《連合儀仗兵》
《軍旗の旗手》と同じく呪文や能力への避雷針となる旗手能力持ちクリーチャー。
《軍旗の旗手》から2マナ重くなりましたがその分サイズがあり、
ストンピィや呪禁オーラなどの除去の薄いデッキ以外にも、
《稲妻》《見栄え損ない》《苦悶のねじれ》などの3点以下の除去しか持たないデッキを
封殺することができます。
重くはなりましたが、影響する範囲が広くなりブロッカーとしての性能も上がるため、
十分活躍の余地があると思います。
《磁気の軍団兵》
白の3マナ、もしくは2マナ+2ライフの3/1先制攻撃。
《大霊堂のスカージ》と同じく白以外の色で使えるクリーチャーで、
高いパワーと相性の良い《骨断ちの矛槍》や《怨恨》などと
自由に組み合わせられるため、飛行ブロッカーが多い環境になれば
《大霊堂のスカージ》と同等かそれ以上の活躍をする可能性があります。
アーティファクトであることを生かせるデッキと相性が良いのも同様。
《リスティックの円》
1マナで防がれてしまう代わりにどんな発生源も軽減するエンチャント。
ウルザトロンの大量マナを利用すればマナの量で負けることはないので
防御をこの1枚に任せることができます。
ライフ回復ではなく0に軽減するため《エイトグ》や《ニヴィックスのサイクロプス》
などの大ダメージや《アルマジロの外套》や絆魂による回復も防ぐことができます。
唱えるときの白ダブルシンボルをクリアできれば防御手段としては有効なカードだと思います。
■青
《論理の結び目》
探査付きカウンター。
X部分を探査で唱えれば支払うマナコストは《対抗呪文》と同等のため、
5枚目の《対抗呪文》として利用できる可能性があります。
現在は2マナカウンターとして《剥奪》がよく使われていますが、
条件が合えば土地を戻す必要がないので住み分け出来る可能性があります。
《撤回のらせん》《消し去りの才覚》
クリーチャーにパーマネントをバウンスするタップ能力を付与するインスタント。そのまま使用してもクリーチャーのタップが必要な《分散》ですが、特定の条件でクリーチャーをアンタップ出来るカードとの組み合わせでコンボを形成します。
例1:
《ミラディン人のスパイ》+0マナアーティファクトで無限に出し入れできる。
《チス=ゴリアの歯》の出し入れで無限パワー。
例2:
《イラクサの歩哨》に《消し去りの才覚》を使えばマナの続く限りエルフを出し入れし続けられる。《リス=アラナの狩りの達人》《樺の知識のレインジャー》がいればそのまま無限マナ、無限トークン。
スパイコンボについては一部で知られていましたが、エルフとの相性の良さも要注目です。
《打破》
エンチャント系、布告系を除いた除去と、オーラやインスタントによる強化を範囲内とする確定カウンター。
さらにキャントリップもついてくるので相手によっては効果的だと思います。
Pauperではクリーチャーを対象に取る呪文を使わないデッキのほうが珍しいので、
使いどころを見極めればキャントリップ付きの《否認》として使えるかもしれません。
《知恵比べ》
打破とは逆にプレイヤーへの呪文を打ち消すインスタント。
《強迫》等の手札破壊や布告除去に有効です。
《使徒の祝福》や呪禁で防ぐことのできない範囲をカバーしてくれるので、
ウィーゼロックスや呪禁オーラでの採用が考えられます。
■黒
《最後の儀式》
相手の手札を見たうえで土地以外を捨てさせるソーサリー。
複数枚を捨てさせられますが、そのためにはこちらも複数枚捨てる必要があります。
基本的にはアドバンテージを失うカードですが、
捨てることが利点になるデッキでの採用が考えられます。
・マッドネス
《日を浴びるルートワラ》を展開しつつ相手の除去を落とす。
《墓を掻き回すもの》と同時に唱えて捨てた分のカードを回収。
・リアニメイト
釣り上げるクリーチャーと《ドラゴンの息》を落としつつ、
相手の打ち消しを落とす。
最大の効果を上げるために《暗黒の儀式》から1ターン目にプレイするのもよいかもしれません。
《死に際の喘ぎ》
探査付きの除去。「緑のクリーチャー以外」という珍しい範囲が特徴。
Pauperにおいても緑はクリーチャーが強力な色なので、
メタを読んだ採用が必要になりますが、
黒の除去としては1マナで唱えられる可能性があること、《グルマグのアンコウ》に通用する点が貴重です。
インスタントであることも相まって相手の隙をつきやすいので、
《アンコウ》の除去耐性を頼みにしている相手にサイドインすると効果的です。
《闇の扇動》
黒以外のクリーチャー限定の3点火力とドレイン。
さらに墓地の黒のカード3枚を追放することで唱えることもできます。
重く、基本的にはピッチコストで唱えること前提になりますが
効率は《稲妻のらせん》並みでフルタップ状態でも唱えられることから
《死に際の喘ぎ》と同じく隙をつきやすいカードになります。
《アンコウ》の探査を視野に入れた、除去を多めにとったデッキでの採用が考えられます。
《屍肉喰らい》
1マナ1/1でマナなしでクリーチャーを生け贄にできるクリーチャー。
ブロッカーとして使用できないのがネックですが、
サイズアップもあるので見た目以上に除去に強く、しかるべきデッキではかなりのサイズに育ちます。
トランプルを付与しつつ生け贄用のトークンを供給する《鉄の樹の拳》などと相性がよいです。
また、生け贄に捧げられる能力によって《催眠の悪鬼》を恒久的な手札破壊にしたり、
自身や他のクリーチャーを追放除去から守る(あくまで墓地に置くだけですが)役目も出来ます。
《病に倒れたルサルカ》
《屍肉喰らい》と同じく1マナでクリーチャーを生け贄にできるクリーチャー。
こちらは1マナかかる代わりにマイナス修正を撒くことができます。
トークン戦術や生け贄前提のクリーチャーを使うデッキであれば充分にアドバンテージをとることができ、
またワンサイズ大きいクリーチャーもマイナス修正で撃破しやすくなる等、
戦闘も有利に進めることができます。
特に青単フェアリーには《呪文づまりのスプライト》の打ち消しをけん制できるので特に有効です。
《村八分》
クリーチャー限定の1マナ手札破壊カード。
Pauperには戦場に出た時に何らかの効果をもたらすクリーチャーが非常に多く、
戦場に出た時点でアドバンテージをとられてしまうケースが多くあります。
(《熟考漂い》《スレイベンの検査官》等)
《村八分》で手札から捨てさせることでそれらのクリーチャーを機能停止させたうえで、
相手の手札を見ることができるのはかなり強力です。
充分に機能させるためには早いターンで引く必要がありますが、
序盤における影響力は大きいと思われます。
《ディミーア家の護衛》
4マナ2/3畏怖・再生。もしくは4マナのカードをサーチ。
変成能力を買われてペスト等での採用実績もあります。
複数枚入れたくないけれど特定の状況で効果的なカードをシルバーバレットすることが可能なので
ある程度黒マナの出るデッキであればサーチカードとして利用できます。
クリーチャーとしても攻守のバランスがよく
マナのかからず他のクリーチャーを生け贄に捧げられるため、
そちらのサポートとしても採用が考えられます。
ツイートについてはこちらのTogetterまとめを参照いただければと。
http://togetter.com/li/1060486
DNでは自身の評価も交えて書いていこうかと思います。
評価のつけられないカードについては記載できていないので
補足等いただければ大変嬉しいです。
前編として白・青・黒の3色について紹介していきます。
■白
《グリフィンの乗り手》
グリフィンがいると4/4飛行。Pauperに存在するグリフィンのほとんどは3マナ以上で、
ウィニーデッキを組むのは難しいですが《ヴェリズ・ヴェルの翼》ですべてのクリーチャータイプを得れば
7/7飛行として攻撃することもできます。
《ルーン刻みの鍾乳石》などの継続的な強化手段も併せて、多相デッキの可能性を感じさせてくれます。
《ギルドパクトの守護者》
Pauperではそこそこ使われているクリーチャーですが、
環境の高速化や布告除去の隆盛で使用率が下がっていました。
多色も出来る環境になったとはいえ除去は単色のカードがメインで、
全体除去も含めた除去への耐性は健在です。
無色の装備品や《アルマジロの外套》などの多色オーラと併用することで
現環境でパワー負けしないフィニッシャーを作ることができます。
《連合儀仗兵》
《軍旗の旗手》と同じく呪文や能力への避雷針となる旗手能力持ちクリーチャー。
《軍旗の旗手》から2マナ重くなりましたがその分サイズがあり、
ストンピィや呪禁オーラなどの除去の薄いデッキ以外にも、
《稲妻》《見栄え損ない》《苦悶のねじれ》などの3点以下の除去しか持たないデッキを
封殺することができます。
重くはなりましたが、影響する範囲が広くなりブロッカーとしての性能も上がるため、
十分活躍の余地があると思います。
《磁気の軍団兵》
白の3マナ、もしくは2マナ+2ライフの3/1先制攻撃。
《大霊堂のスカージ》と同じく白以外の色で使えるクリーチャーで、
高いパワーと相性の良い《骨断ちの矛槍》や《怨恨》などと
自由に組み合わせられるため、飛行ブロッカーが多い環境になれば
《大霊堂のスカージ》と同等かそれ以上の活躍をする可能性があります。
アーティファクトであることを生かせるデッキと相性が良いのも同様。
《リスティックの円》
1マナで防がれてしまう代わりにどんな発生源も軽減するエンチャント。
ウルザトロンの大量マナを利用すればマナの量で負けることはないので
防御をこの1枚に任せることができます。
ライフ回復ではなく0に軽減するため《エイトグ》や《ニヴィックスのサイクロプス》
などの大ダメージや《アルマジロの外套》や絆魂による回復も防ぐことができます。
唱えるときの白ダブルシンボルをクリアできれば防御手段としては有効なカードだと思います。
■青
《論理の結び目》
探査付きカウンター。
X部分を探査で唱えれば支払うマナコストは《対抗呪文》と同等のため、
5枚目の《対抗呪文》として利用できる可能性があります。
現在は2マナカウンターとして《剥奪》がよく使われていますが、
条件が合えば土地を戻す必要がないので住み分け出来る可能性があります。
《撤回のらせん》《消し去りの才覚》
クリーチャーにパーマネントをバウンスするタップ能力を付与するインスタント。そのまま使用してもクリーチャーのタップが必要な《分散》ですが、特定の条件でクリーチャーをアンタップ出来るカードとの組み合わせでコンボを形成します。
例1:
《ミラディン人のスパイ》+0マナアーティファクトで無限に出し入れできる。
《チス=ゴリアの歯》の出し入れで無限パワー。
例2:
《イラクサの歩哨》に《消し去りの才覚》を使えばマナの続く限りエルフを出し入れし続けられる。《リス=アラナの狩りの達人》《樺の知識のレインジャー》がいればそのまま無限マナ、無限トークン。
スパイコンボについては一部で知られていましたが、エルフとの相性の良さも要注目です。
《打破》
エンチャント系、布告系を除いた除去と、オーラやインスタントによる強化を範囲内とする確定カウンター。
さらにキャントリップもついてくるので相手によっては効果的だと思います。
Pauperではクリーチャーを対象に取る呪文を使わないデッキのほうが珍しいので、
使いどころを見極めればキャントリップ付きの《否認》として使えるかもしれません。
《知恵比べ》
打破とは逆にプレイヤーへの呪文を打ち消すインスタント。
《強迫》等の手札破壊や布告除去に有効です。
《使徒の祝福》や呪禁で防ぐことのできない範囲をカバーしてくれるので、
ウィーゼロックスや呪禁オーラでの採用が考えられます。
■黒
《最後の儀式》
相手の手札を見たうえで土地以外を捨てさせるソーサリー。
複数枚を捨てさせられますが、そのためにはこちらも複数枚捨てる必要があります。
基本的にはアドバンテージを失うカードですが、
捨てることが利点になるデッキでの採用が考えられます。
・マッドネス
《日を浴びるルートワラ》を展開しつつ相手の除去を落とす。
《墓を掻き回すもの》と同時に唱えて捨てた分のカードを回収。
・リアニメイト
釣り上げるクリーチャーと《ドラゴンの息》を落としつつ、
相手の打ち消しを落とす。
最大の効果を上げるために《暗黒の儀式》から1ターン目にプレイするのもよいかもしれません。
《死に際の喘ぎ》
探査付きの除去。「緑のクリーチャー以外」という珍しい範囲が特徴。
Pauperにおいても緑はクリーチャーが強力な色なので、
メタを読んだ採用が必要になりますが、
黒の除去としては1マナで唱えられる可能性があること、《グルマグのアンコウ》に通用する点が貴重です。
インスタントであることも相まって相手の隙をつきやすいので、
《アンコウ》の除去耐性を頼みにしている相手にサイドインすると効果的です。
《闇の扇動》
黒以外のクリーチャー限定の3点火力とドレイン。
さらに墓地の黒のカード3枚を追放することで唱えることもできます。
重く、基本的にはピッチコストで唱えること前提になりますが
効率は《稲妻のらせん》並みでフルタップ状態でも唱えられることから
《死に際の喘ぎ》と同じく隙をつきやすいカードになります。
《アンコウ》の探査を視野に入れた、除去を多めにとったデッキでの採用が考えられます。
《屍肉喰らい》
1マナ1/1でマナなしでクリーチャーを生け贄にできるクリーチャー。
ブロッカーとして使用できないのがネックですが、
サイズアップもあるので見た目以上に除去に強く、しかるべきデッキではかなりのサイズに育ちます。
トランプルを付与しつつ生け贄用のトークンを供給する《鉄の樹の拳》などと相性がよいです。
また、生け贄に捧げられる能力によって《催眠の悪鬼》を恒久的な手札破壊にしたり、
自身や他のクリーチャーを追放除去から守る(あくまで墓地に置くだけですが)役目も出来ます。
《病に倒れたルサルカ》
《屍肉喰らい》と同じく1マナでクリーチャーを生け贄にできるクリーチャー。
こちらは1マナかかる代わりにマイナス修正を撒くことができます。
トークン戦術や生け贄前提のクリーチャーを使うデッキであれば充分にアドバンテージをとることができ、
またワンサイズ大きいクリーチャーもマイナス修正で撃破しやすくなる等、
戦闘も有利に進めることができます。
特に青単フェアリーには《呪文づまりのスプライト》の打ち消しをけん制できるので特に有効です。
《村八分》
クリーチャー限定の1マナ手札破壊カード。
Pauperには戦場に出た時に何らかの効果をもたらすクリーチャーが非常に多く、
戦場に出た時点でアドバンテージをとられてしまうケースが多くあります。
(《熟考漂い》《スレイベンの検査官》等)
《村八分》で手札から捨てさせることでそれらのクリーチャーを機能停止させたうえで、
相手の手札を見ることができるのはかなり強力です。
充分に機能させるためには早いターンで引く必要がありますが、
序盤における影響力は大きいと思われます。
《ディミーア家の護衛》
4マナ2/3畏怖・再生。もしくは4マナのカードをサーチ。
変成能力を買われてペスト等での採用実績もあります。
複数枚入れたくないけれど特定の状況で効果的なカードをシルバーバレットすることが可能なので
ある程度黒マナの出るデッキであればサーチカードとして利用できます。
クリーチャーとしても攻守のバランスがよく
マナのかからず他のクリーチャーを生け贄に捧げられるため、
そちらのサポートとしても採用が考えられます。